講師 | 阿部 正幸 |
---|---|
音声 | MP3ファイルをダウンロード |
スライド | PDFファイルをダウンロード |
CSS Nite OKAYAMAに参加の皆さま、長時間のセミナーお疲れ様でした。
「ウェブ開発のいまと、コーディングしない制作手法」に登壇させていただきました、モチヤの阿部と申します。
今回のセッションではコーディングしない制作手法の話をさせていただきました。
弊社の場合ですとDrupal(CMS)を使っておりますが、これはWordPressでも、concrete5でもどのCMSでも同じ作り方が可能です。
コーディングしない制作手法は、世界では一般的な流れですので、ぜひ一度お試しいただければと思います。
セッションを終えまして皆さまからご質問いただきました内容です。
Q.バックエンドのデメリットとしてバックドアやアップデートによるエラーなどの不安はあまりないのでしょうか?
A. アップデートに関してはもちろん不安はあります。お客様の環境によって、開発・ステージング・本番環境を用意していただき、アップデートは、本番適用前に開発環境で検証を行ったあとに適用をしております。ですので、アップデートにより本番環境が閲覧できなくなることはほぼありません。
もし、予算的にステージング環境を用意できない場合は、直接本番に適用しなくてはいけなくなりますので、その場合は事前に、ダウンする可能性があることを説明しております。
Q. この手法を社内で確立するのはすぐできましたか?
A. バックエンドのエンジニアは作業が楽になるので、すぐでした。
フロトンエンドエンジニアは仕事が増えるので最初抵抗がありましたが、一回案件を終えた後には納得していました。
Q. この手法はCMSを使うことが前提ですか?
A. 弊社の場合ですと、CMSを使うことが前提です。
その他を考えますと、RESTなどのAPI連携を行い、静的サイトジェネレーターを使い、ページを生成する場合にも使えそうですね。
実際に触ったことがないので詳しくはわかりませんが、JAMstackの概念や、Nuxt.jsなどのキーワードで検索をすると良いかと思います。
Q. デザインの題材として欲しているスキルや条件などはありますか?
A. 個人的な主観になりますが、弊社の場合システムに合わせてデザインをして欲しくないので、デザイナーはUIのことだけを考えてデザインして欲しいと考えております。(ここは会社によって色々な意見がありそうです)
Q. 新技術やライブラリを採用するときの仕組みや標準技術の置き換え等はどういう評価をされているのでしょうか
A. ものすごく良い質問ですね!!
実は新技術やライブラリの選定を間違えると、会社としてよくない方向に進んでしまいます。
ですので弊社の場合ですと下記の通りに選定をしております。
1. 枯れた技術か。
新しい技術やライブラリには、多くのバグや、仕様改定などがつきまといます。
昔からある技術やライブラリで、多くの利用者がいる場合は、やはりそれなりの理由があって使われていることが多く、バグが少なく安定しております。
2. 制作者の数、コミュニティの大きさ
3. 導入事例
どのようなところで採用されているのか、過去に大きな事故や致命的なバグが存在しないかなどを確認しています。
あとは、弊社の場合ですとDrupalの今後の進む方向を確認し、導入を行っています。
Q.「工数が大幅に削減できる」とありますが、デメリットのときに「フロントエンドの開発工数があまり変わらない」と仰ってました。実際どの部分の工数が減らせるのでしょうか?
A. 説明が分かりにくくて申し訳ございません。
フロントエンド(HTML、CSS)の組み込みの工数は結果あまり代わりませんが、CMSの組み込み工数やテスト工数は、大幅に削減できます。
理由はあらかじめ作っておいたHTML構造に合わせてCMS側で、無駄なコードを書かなくて良いから。CMS本来のカスタマイズがし易くなるためです。
Q. パフォーマンスバジェットの担保が難しそうだけど、そうでもないのかな?CMSに丸っとやってもらう感じになりそう
A. CMS独自のキャッシュ構造を使うので、ある程度のレスポンスは担保できます。
サーバーサイドに関しては、CDNを入れたり、Varnish、OPcache、スケールアップ、アウトで対応しております。
サーバーサイドのキャッシュ機構、Webサーバー、CDN、等々ある程度決まったものを会社として使っています。
Q. この制作手法は案件規模はどの程度まで対応できますか?
A. 50ページくらいのサイトから、誰もが知っているような会社の大規模サイトまでをこの手法で行なっております。あまりにもページ数が少ない場合は、静的で構築した方が効率は良いかと思います。
参加いただきました皆さまありがとうございました。
また皆さまにお会いできることを楽しみにしております。下記は私のソーシャルアカウントです。
お気軽にフォローください。